アルゼンチンタンゴにおいてのコントラバスのベストな音域を解説しておこうと思います。
もらった楽譜、結構オクターブ上げながら読んでます…
なのでアレンジの際に参考にしていただけるとベーシストは喜びます。
基本の音域
まずタンゴに限らずの話ですが、コントラバスの開放弦がこちら↓
※記譜はこうですが、実際に出てくる音はオクターブ下になります。
そして、クラシック等で使われる音域がこれくらい↓
曲中のSoloになるとピンクで書いたレ(D)の音くらいまで出たりするかな。
レはハーモニクスが使えるので楽に出すことができます。
※だからって使わなくて全然いいですよほんと…笑
タンゴにおいて
ここからがタンゴの話ですが、4分音符で刻んでいるとき(マルカートといったり4ビートといったり)やシンコパのリズムのときのオススメの音域が下の黒い方↓
黒い音域内が9割占めると思います。
ピンクで書いた方は、下のAは開放弦なのでグリッサンドやアラストレで降りてきたり、上のGもハーモニクスで楽に出せるのでグリッサンドの頂点にして使ったりをたまにします。
小編成だと
トリオなど人数の少ない編成になるほど基本の使う音域がちょっと高くなっていく気がします。
低音の役割だけでなく、聴こえやすい音域プラスちょっとメロディックなラインにして、+αの仕事を含ませるからだと思います。
なのでトリオだと弾いてて結構忙しいです。それがまた楽しいんですよね。
使わない音
開放弦のAより下、E線上の音(ミ〜ラ♭)は低いし弦が太いので鋭い音が出にくいのでほとんど使いません。
実際ピアソラやダリエンソ、プグリエーセなど耳コピの楽譜をみてもE線上の音で刻む場面はほとんどありません。
E線の音を使うとき
二部音符などでゴーっと長く弾くときや、鋭さを必要としない場面では、E線上の低い音も使います。
その他
・これは個人的にいやなだけかもしれませんが(笑)、シンコパで一拍目がオクターブの動きのときがたまにあります。↓
上のドを弾き損じやすいし、運指も限定されるので、
この形が好きです。笑
ピンクのアラストレ(グリッサンド)は、シンコパでは必然的にやるので初心者が見る楽譜なら必要ですが、経験者が見る楽譜なら無くてももれなくやります。
・ピアノが編成にいる場合は、ピアノの左手と基本同じ動きでいいので、ピアノ譜を作ったあとにコピペして音域を調整したり不要な音を消すって感じがスムーズだと思います。
終わりに
文中にも書きましたが、低すぎると鋭い音は出にくいっていうのはイメージできると思うので、それを念頭に書いていただくと弾きやすいし聴こえやすい楽譜ができるんじゃないかなと思います。
タンゴのアレンジや作曲をする際の参考にしてみてください!