最近までコントラバスを弾く時は腕時計を右手につけて演奏していました。
腕時計をするメリット
それは重い時計をつけることで弓への重さの足しになればという考えで、大学の先輩がおっしゃってたのを思い出してやりはじめました。
あとはライブやコンサートのときに、残り時間を確認したり、休憩時間を確認したり。
私がつけていたのは170gくらいの腕時計で、軽量化が好まれる昨今では重いほうなんですが、効果があるのか無いのか…
『まぁ数%でも音量に影響してたらいいかな』
くらいの気持ちでいました。
腕時計を外すメリット
しかし、あるとき腕時計の居心地が悪くライブの途中で外したんですが、そしたら軽くなった影響でいつもより腕がよく振れてる感じがして、より鋭くシャープに弾ける感じがしました。
野球選手がバットにおもりを付けて素振りをし、いざバッターボックスに立つ時にはおもりを外してるのを見たことがあって、『その方が軽く感じてよく振れるんかな〜』となんとなく想像してたのですが、まさにそんな感じ。
なので演奏までは腕時計をしておいて、演奏中は外すというように今はしています。
この使い方は、コントラバス奏者に限らず他の楽器奏者のかたにも当てはまるかもしれません。
と言いつつ、他の楽器と言っても…チェロくらい??
バイオリンや打楽器はバランス崩しそうやし、管楽器は関係なさそう。
ま、そんなことから腕時計に興味を持ちはじめた今日この頃です。
腕時計について
この記事を読まれたかたの今後の腕時計選びの参考になれば、と簡単に説明しておきます。
クォーツ式か機械式か
クォーツ式(電池式)
- ボタン電池で動いてる
- 日差、月差で秒はあまりずれず高精度
- メンテナンスはあまり気にする必要がない
- 軽い
- 安い
- 平均寿命は短い
- 秒針が1秒毎にチクタク動く
というメリットが多い感じ。
機械式
自動巻きと手巻きの2種類にさらに分かれます。
自動巻き…手の振りによってぜんまいが巻かれそれを動力に動いています。つけていれば勝手に巻かれるという仕組み。
手巻き…竜頭を自分で回しておいてそれを動力に動きます。止まったり止まるまでに自分で巻かないといけないという手間がある。
どちらにも言えることは、
- 多くの歯車やパーツでできているので繊細
- 日差、月差で数秒から数十秒ずれる
- 3〜4年に一度のオーバーホール(分解清掃)が推奨されていて維持費がかかる(ほっとけば精度に悪影響)
- 分厚く重くなりがち
- 値段が高い
- ちゃんとメンテナンスすれば何十年ももつ
- 磁気に弱い(磁石やパソコンやスマホのスピーカーに近づけるのはNG)
- 秒針は1秒毎ではなくさらに細かく常に動いてる感じ
- 2〜3日(※1)つけないと止まるので、その都度時刻合わせが必要
という感じです。
古くからあるのは機械式で、1969年にセイコーがクォーツ式を発売したことで世界中で「安くて高性能ならクォーツでいいじゃん」となりました。
ただ、多くのぜんまいやパーツが組み合わさって動くというカッコよさというかロマンというか…そいういうのが機械式時計にはあるので、芸術品・工芸品を身につけるという意味合いが強いと思います。
なのでお金持ちのかたが何千万という時計を身につけるのも、正確な時間を知りたかったらクォーツ式を選べばいいところを、機械式の複雑機構(※2)に魅力を感じ、デザインや芸術性、ブランドの歴史などすべてをひっくるめたロマンに投資(※3)しその魅力を身につけることで自分も高めているんだと思います。
ジャンル別
ドレスウォッチ
ラグスポ(ラグジュアリースポーツ)ウォッチ
ダイバーズウォッチ
パイロットウォッチ
ミリタリーウォッチ
etc.
のようなタイプに分かれると思います。
また写真などと一緒に紹介する記事を書きたいと思います。
コントラバス奏者の腕時計のおすすめ
冒頭で結局演奏中は外していますと書きましたが、とはいえ時間を確認するにもあると便利なので、演奏中もするならこういうのがいいのではという私なりの考えを最後に書いておきます。
上で紹介した種類やメリット・デメリットを考えると、ベストなのはクォーツ式でドレスかラグスポあたりが良いかなと思っています。
理由としては、ピチカートや弓でffでトレモロをすることを考えたら、機械式をその腕にするのはちょっと振動が故障に繋がりそうで怖いかなと。
(経験談として、1年間機械式時計をしてましたが、1年では壊れませんでした。タンゴのピチカートは結構激しいのでドキドキしてましたが、ある程度の衝撃には大丈夫な作りになっているようです)
管楽器などあまり衝撃がない楽器奏者や、普段遣いもするなら機械式もいいですが、週末のコンサートやライブだけで使うとなると、機械式では止まってしまうのでその都度時刻合わせしないといけません。
最初はそれもいいのですが、だんだん手間になるんですよね…
ということでクォーツがおすすめかなと。
ドレスやラグスポは、ごちゃごちゃしたデザインではなくスーツやタキシードなどフォーマルな服装にあうデザインになっているので、演奏時の服装を考えるとこの路線かと思います。
例えばということで
ドレスウォッチだと↑こんな感じ。
ベゼル(フチ)が狭めでその分文字盤が大きく見え、厚さは薄めで品が良く、余計な装飾がなくシンプルで高級感があるものがドレスウォッチと言われています。
日付表示や秒針すらない2針の時計も多いです。
↑参考に上げたのはHamiltonのジャズマスター。
※同じジャズマスターでもさらに色んな種類があります。
ハミルトンは10万円以下でもオシャレな時計が買える有名なブランドです。
余談ですが、映画『Interstellar(インターステラー)』で登場したキーとなる腕時計もハミルトンの時計で、マーフという名前で販売されています。
↓こちらはラグスポでクォーツといえばのティソのPRX(機械式もある)。
と日本製のカルレイモン。
こちらも高級感はありますが、ベゼルやラグ(ベルトとつながる部分)が広めで頑丈な感じのスポーツウォッチの面もあるのがラグスポの特徴で、最近の流行りです。
あと考慮することは、ケースサイズは39mm以下くらいで(大きいとカジュアルもしくは悪目立ちする)、文字盤はシルバーか白か黒、ベルトはステンレスなら重くなり、革やゴムベルトにすることで軽くできたりといったことも考慮して選ぶのがいいかなと思います。
同じデザインでもケースサイズ違いやカラー展開があったりするので、気になるのがあったら公式ホームページもチェックしてみてください。
少し前の腕時計はデカアツと言って、ケースがでかく40mm以上で、分厚さも15mm以上というのが流行っていましたが、これはカジュアルな服装ならいいですが、スーツやタキシードとなると避けたほうがいいかと思います。
ちなみに私のデカアツのイメージはディーゼルです。
メカニックでかっこいいけどスーツには合わないですよね。
ケースサイズが57mmは、上から見た手首の幅くらい(!)。
重さ236gはかなり重い部類です。
どうせ演奏中は外すなら、私服に合わせたダイバーズやミリタリー系でももちろんいいですし、併用するならラグスポ辺りがよかったりで、要は使うシーンに合わせてジャンルを絞るのがいいかなと思います。
最後に
最近はアップルウォッチやスマートウォッチの時代ですが、アップルウォッチに関しては毎日充電しないといけないらしく、絶対面倒だと思うんですよね。
それにバッテリーやOSの更新なども考えると数年の寿命だと思うし。
なのでアップルユーザーですがアップルウォッチには魅力を感じず…
個人的にいいなと思う時計をまた紹介していきたいと思います!