演奏会やコンサート・ライブのチラシの作り方シリーズ、第4回目は「4つの余白」について。
「余白」は色んなところで使われますが、コンサートのチラシをデザインするのに便利な4つの余白を紹介したいと思います。
うまく使えると格段にレベルが上がります!
1.紙面全体の余白
IllustratorやPhotoshopの場合は、A4の10mm内側にガイドの線を引きましょう。
Excel・Wordは、余白の設定というのがあると思うので、そこでmm数を設定しておけばokです。
その10mm内側の線に文字の行頭がくるように配置します。
写真や画像も同じで、写真や画像のフチが10mm内側の線に重なるようにします。
そうすると、線を消しても線が見えてきます。
これが綺麗に見せるコツでもあります。
10mmという数は変えても大丈夫です。情報量が多い時は8mmにしたり、逆に少ない場合や、ゆとりや上品さを出したい場合には12mmにしたりします。
プログラムを作る時は、1ページあたりの情報量が少ないので15mm〜20mmくらい余白をとる場合もあります。
この10mm内側を守ると、完成したチラシは周りに10mmの白いスペースができるのですが、「写真をチラシの端まで配置したい!」という場合には全然していただいて構いません。
そのはみ出してるのがアクセントや大胆さとして印象に残りやすくなります。
ただその場合には注意が必要ですので、下記の「フチまで写真を印刷したい場合」を参考にしていただきたいのですが、「ややこしいのは勘弁!」という場合には全て内側に収めるのがベターです。
フチまで写真を印刷したい場合
IllustratorやPhotoshopの場合は、紙のフチから3mm外側まで写真がくるように配置します。
なぜなら、印刷会社がチラシを作る時は大きな紙にデザインデータを並べて印刷し、トリムマーク(トンボ)に合わせて裁断することで、フチまで写真があるチラシができあがるのです。
つまり、家のプリンターの様にA4のデザインをA4の紙に印刷しているわけではないのです。
フチ丁度に配置した場合、裁断がちょっとずれた時に外側の何もない白い部分が入り込んできてしまいます。
それを防ぐために3mm外側まで配置しておきます。
トリムマークは校正の段階の画像とかで見たことがあるかたもいるかもしれません。
2. 注目文字のまわりの余白
タイトルや日付のまわりには余白をあけることが多いです。
余白をあけることで注目させる効果があります。
3. 人物写真の余白
これを意識すると物語性がうまれます。
横顔の前に余白をとる=未来を考えてる構図(未来、希望、夢など)
横顔の後ろに余白をとる=過去を考えてる構図(想い出、後悔、回想など)
ただ、なかなかプロフィール写真で横顔の写真は使われませんが…
4. 目線の先
目線の先にテキストなどをポツンと配置すれば「読んでね」という構図が生まれます。
逆に視線の先になにも配置をしなければ、想いをはせてる生きた余白ができます。
まとめ
- 紙面のフチから10mm内側は何も配置しないのがベター
- 注目文字のまわりはあける
- 横顔は前を空けるか後ろを空けるかで違う印象になる
- 目線の先をうまく使う
空間があると埋めてしまいたくなるので余白を扱うのは難しいですが、上手く使えるとかなりの攻撃力・ハイセンス・好印象をもたせることができるので、ぜひ挑戦してみてください。
おすすめ本
余白についてはこの本が分かりやすくてオススメです!