Libertango(リベルタンゴ)の参考音源とポイント

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リベルタンゴってクラシック界でも

「タンゴと言えば!」

「ピアソラと言えば!」

でお馴染みだと思うのですが、いざ演奏する!ってなったら、

『検索したらめっちゃ出てきたんやけど、参考音源どれ聴いたらいいの?』

となりがち。

リベルタンゴに限らずタンゴの曲は楽団の数だけアレンジがあると言ってもいいくらい、オリジナルアレンジで演奏することが多いです。もちろん原曲をリスペクトしてそのまま演奏することもありますが。

どれ聴いたらいいの!?と、そんなかたの為に!

私の主観ではありますが、リベルタンゴの聴くべき参考音源とポイントを語っていきたいと思います。

これはどんな楽器や編成で演奏するにしても有益なことなので、演奏する機会があるかたは是非最後まで目を通していただければと思います。

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初期のリベルタンゴ

さて、リベルタンゴはピアソラが電子楽器などを取り入れた編成に挑戦している1974年に作曲されました。

YouTubeで検索すると上位にこちらの動画がでてくると思います。

実際にピアソラ本人が弾いていますし『これで間違いないやろ』と思うことでしょう。

ちなみにこの動画でシンセサイザーを弾いているのが息子のダニエル・ピアソラ。
ピアノはグスタボ・ベイテルマン(Gustavo Beytelmann)という、フランスを拠点に活動しているバンドネオン奏者のモサリーニとよく一緒に名前を見るかたで、ちょっと難しくてかっこいいアレンジや作曲もするかたです。
フランスのタンゴ界ではトップのかたではないでしょうか。

話を戻しますが、↑この初期のリベルタンゴは、クラシック奏者が参考にするには編成が違いすぎるのと、ドラムがいることでガチッとした枠組みができちゃって、タンゴとして挑戦的ではありますが、クラシックの方が参考にするにはベストじゃないんです。

ピアソラが歯切れよく切ってる弾き方は参考になりますが、最初はこんなんやったんや〜くらいに思っておいていただければいいかなと思います。

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オススメのリベルタンゴ

私が「まずこれを聴いて!」とオススメするリベルタンゴがこちら↓

こちらは1983年ウィーンでのライブ録音のCDで、音質・演奏がよく、絶版になったCDやレコードが一時期はプレミア価格になるほど人気のあったアルバムです。

1980年代のリベルタンゴは5種類くらいしか録音がないのですが、初期のより構成が変わっているので、このピアノのソロから始まるパターンのものを参考にして欲しいんです。

理由その1 打楽器的な奏法

イントロでピアノが弾いているときに色んな音が聴こえると思います。

ギターがピューン

コントラバスがドンドンドン

バイオリンはタンボール(太鼓みたいな音)

バンドネオンもボディ叩いてる。

カッコよくないですか!?

ちょっと前にもYouTubeのインタビューの企画でお話しましたが、普段クラシックの演奏ではやらないような奏法をするのってワクワクするし、あの大きい空洞の胴体のコントラバスを叩かないなんて勿体ない!って、思いません?笑

リベルタンゴの出版されてる楽譜は、このピアノソロから始まるアレンジのが結構あると思うので私はそのパターンのは◎だと思うのでそれを使っていただき、そしてピアノソロの間は待っているのではなく、どの楽器で演奏するにしても何かしら叩いたりリード楽器は破裂音みたいな(スラップ?)をしたりしたら良いんじゃないかなと思います。

是非試してみてください!

理由その2 メロディの弾き方

イントロが終わってバンドネオンとバイオリンが入ってきますが、バイオリンのメロディはさり気なく装飾音符やターンやモルデントを入れてると思います。

もし楽譜にその指示がなくても真似してやってください!

それをするとタンゴに一歩近づきます!!

その後のBメロといいますか、バンドネオンにメロディが移ったところからも、多分出版されてる楽譜より音数を増やしてると思います。

真似して増やせるとカッコいいです!

理由その3 ベースライン

コントラバスの楽譜って出版されてるカッコいいのって多分ないんですよね。

カッコいいって人によりますが(笑

リベルタンゴはコードを見て弾いたりピアノ譜をみて低音を弾いたりすることが多いんですが、そうするとほとんどラになってしまいます。

楽しくない。

なので、余裕があるときは↑の動画からコントラバスの音を耳コピして楽譜を作ってください!

3-3-2のリズムを軸に動き回っていて弾いてて楽しいですよ!

注意として、『コード見てジャズみたいに自由に弾けば良いんじゃないの?』と思うかもしれません。

ジャズバンドで演奏したりジャズに寄せるつもりでそうするならいいですが、よく聴いて頂いたら分かりますがジャズの音選びとはちょっと違うと思うんですよね。ジャズについては詳しく語れませんが…ルート、3度、5度と経過音、刺繍音(ってあったよな?)くらいで、意図せずジャズっぽくなってしまうと場合によっては浮いちゃう可能性があります。

理由その4 ピアノ

ピアノの楽譜もイントロは近い楽譜があるかもですが、他の楽器が入ってきてからはここまで色々弾いてる楽譜はないと思います。

ピアニストのパブロ・シーグレルはジャズも弾けるかたなのでここまで色々自由に弾いていますが、もしそのセンスがある方はぜひ真似して弾いてみてください!

理由その5 ソロまわし

3分くらいから転調してるんですが、それ以降はソロまわしタイムに使えます。

↑の動画では16小節間ピアノがソロしてますが、その16小節を繰り返して次バイオリンとか。

この音源通り転調してる楽譜もなかなか無いかもですが、どうなるにしろ後半はソロまわしってのはよくあるパターンです。

まとめ

【クラシック奏者としてリベルタンゴをどうとらえるか】というところにかかってくると思います。

タラタタラタラの切れの良さや間違わない8分音符に芸術性を見出すのか、その上で優雅に流れるメロディにうっとりするのか…

私はアンコール的なのりでわちゃわちゃイケーー!ってのがカッコいいと思っています!

上記を頭の片隅に置いていただいたうえで、例えばサックスで演奏ならサックスでこの方向性の人いないかな〜と探してみるといいかなと思います!

参考文献

後期のリベルタンゴの曲数などは↓の本を参考にさせていただきました。

 これは誰もが知るピアソラの全てについての本なのですが、数年前から新品はどこも品切れになってしまいました。

が、新しくリニューアル版が出版されることになったそうです!

リニューアル版にはQRコードがついてSpotify等ですぐ聴けるようになるとか。

年内に出版されるそうなのでちょっと待ちましょう!

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